初めての歯科受付で感じた戸惑いとやりがい
私は、かつて歯科医院で受付業務を経験したことがあります。
夫が転勤族のため、これまでさまざまな土地を転々としてきました。大阪に3年間滞在することになった際、「せっかく長く滞在できるのだから、新しいスキルを身につけたい」と思い、近所の歯科医院に応募したのがきっかけでした。
まったくの未経験から始めた歯科受付の仕事は覚えることが非常に多かったです。
例えば、患者さんの受付対応やカルテの記入、電話対応、会計、次回予約など、毎日が学びの連続でした。
「少しでも力になりたい」
「早く仕事を覚えたい」
「ここで成長したい」
──そんな思いで業務に励んでいました。
忙しすぎる職場環境で直面した現実
就職当初、私の教育を担当してくださったのは、10年以上勤めていたベテランの先輩スタッフでした。
ところが、勤務開始からわずか1か月後、その方が体調不良で退職されることになってしまったのです。
原因は、それまで1人の先生だったのが2人に増え医院の業務量が急激に増え、体が追いつかなくなってしまったことでした。
確かに、受付業務は想像以上にハードなものでした。
私は、その先輩が辞めてしまうまでの間に仕事を覚えなければ!と必死でした。
患者の受付、電話対応、カルテ記入、処方薬の準備、歯科技工所へのオーダー……。
それらをすべて1人でこなすのは、正直かなりの重労働です。
先輩はそれを全て1人でこなしていたのかと思うと頭が上がりません。
それでも、残ったスタッフ同士で協力しコミュニケーションをとりながら、少しでも働きやすい環境にできるよう工夫を続けていました。
非協力的な対応に感じた「人との関わり方」の難しさ
先輩が辞めた後、私は1人で受付業務を担当することになりました。
未経験の私にとって、カルテの記入や予約管理を1人でこなすのは簡単ではありません。
疲労が重なり、医院の先生に「カルテ記入をお願いできませんか」と相談しましたが、返ってきた言葉は「今までも受付がやってきたことだからできるだけ頑張ってほしい」というものでした。
私が電話対応や受付業務の忙しさに追われている中でも、先生は患者さんと世間話をしており、こちらの負担を理解しようとする姿勢はありませんでした。
そして、少しでもミスをすると、強い口調で叱責される日々。
働く環境としては良いとは到底いえないものでした。
「自分はこんなに頑張っているのに、どうして理解してもらえないのか?」
SOSを出しても聞く耳を持ってくれず、こちらのミスに対しても鬼の形相で言葉をかけられるので不眠になり、出勤前は胃がキリキリしたり…。心身ともにきつかったので思い切って退職を決意しました。
退職を通して気づいたこと:「働く環境づくり」は人の意識から
今回の経験で痛感したのは、働きやすい職場環境は「人との関わり方」から生まれるということです。
どんなに仕事が忙しくても、スタッフ同士が支え合い、上司が現場の声に耳を傾けてくれるだけで、働く人の気持ちは大きく変わります。
個人的な見解ですが、1人ひとりが「相手の立場を思いやる」意識を持つことで、チーム全体の雰囲気も良くなり、結果として離職も減るのでは?と思っています。
まとめ:悩みを抱えながら働くあなたへ
職場での人間関係や環境に悩む方は少なくありません。
しかし、その中で得た経験や気づきは、今後次の職場を探す上で必要不可欠なものとなります。
私自身、歯科医院での体験を通して「働く環境づくりの大切さ」を強く実感しました。
その当時はマンパワーが足りておらずここで私が辞めてしまっては医院に迷惑がかかってしまうのでは。なんて気持ちもありなかなか辞めたいと言い出せずにいました。
しかし不眠に悩みクリニックを受診すると「環境を変えるしかない」という先生からの助言を受け思い切ってやめる運びとなりました。
自分の心が病んでしまっては、元も子もありません。働く職場はたくさんあるのですから、居心地の悪いところに固執する必要はないと思います。
自分自身の気持ちを大事にして、職場も「ここに尽くしたい」と思える場所にきっと巡り会えると思います。
自分自身の気持ちを大事にして、前に一歩一歩進んで理想の職場を見つけましょう!
以上です、お読みいただきありがとうございました。
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